快読電車ブログ

とある男の読書記録

認知行動療法について学んでみた

本日も、ご乗車ありがとうございます。

 

今回ご紹介する本はこちら。

 

マンガでやさしくわかる認知行動療法

 

 

という本です。

 

認知行動療法とはそもそも何なのか。

どうしてこの本を読み、紹介したいと思ったのか。

そして、具体的な内容を一部紹介。

 

これらの3点を書いていきます。

 

できるだけ易しく説明したいと思いますので、認知行動療法について興味のある方は読んでみてくださいね。

 

なお、私自身は認知行動療法の専門でもなんでもないということにご留意ください。

 

 

認知行動療法とは

 

まずはじめに、認知行動療法とは何なのか。

 

ひと言で言うならば、

「苦しい状況に自分のちからで対応するための心理療法です。

 

私たちは、つらい状況に直面した時に感情が揺れ動き、心のバランスが崩れてしまいます。

そのときに役立つのが認知行動療法です。

注意してほしいのは、「認知行動療法=ポジティブ思考」ではないということです。

自分の心を調整する力を鍛えることが、認知行動療法の考え方なのです。

自分の「考え方」と「行動」をじっくりと見直し、変えることで気持ちをやわらげていくことを目指していきます。

 

 

この本を読んだきっかけ

 

私がこの本を読んだ理由は2つあります。

1つは、自分の心を整える力を身に着けるため

もう1つは、身近な大切な人にもこの考え方を共有したいと思ったから

です。

 

私は、メンタルが強いほうではないと自覚しています。きつく言われたことがグルグルと頭の中を回ったり、小さなトゲがじわじわ痛むように気になったり、周りの視線が気になりすぎて外出できなかったりすることもあります。

そういうときはいつも「ダメだー!!」と自虐が加速してしまうのです。ポジティブな一面も全くないというわけではありませんが、どちらかと言えばネガティブなのではないかと思います。

 

 

だからといってポジティブになりたいのかと言うと、そうでもないのです。

 

仮に、極限までポジティブになったとしたらどうなるでしょうか。

きっと、「自分は正しい!」という考えに取りつかれてしまい、他人への礼儀やデリカシーなどが欠けた、本能的な人間になってしまうのではないかと思います。

 

そう考えると、自分を客観的に見ることのできるネガティブというのはある程度必要なステータスとも思えませんか。

なんだか話が逸れましたが、要は「ほんの少し」メンタルのコントロールが上手になりたいのです。

 

そうすることで、もっと生きやすくなると思いますから。

 

そして、それを学び、知識を身近な人に共有できるのならば最高です。そう思い、私はこの本を購入するに至りました。

 

 

余談ですが、「マンガでわかるシリーズ」はかなりオススメなので、読書習慣のない人や、ある分野について勉強したいけど活字だらけの分厚い本がイヤ、という人は入門書として使ってみてください。内容が全てマンガではなく、一部文字や図での解説も載っているものが多いので、しっかりと勉強することができます。マンガを侮るなかれ。

 

具体的な方法

 

さてここから本編です。が、ただでさえ専門的な内容であり、素人の私がエラソーに解説するのもどうかと思いますので、私なりに解釈したうえでの「具体的な実践」について少しだけお話しさせてください。

 

誰でも持っている2つのアイテムがメンタルを助ける

それは、紙とペンです。苦しみを和らげる方法のひとつは、「記録」なのです。

 

苦しい状況にいるということは、感情の渦に飲み込まれて「アーレー」と叫んでいる状態。不安や辛さに押し流され、どうにもならない状況ですよね。

 

そんなときに使うアイテムが、紙とペン。そして、5つ、書くべきことがあります。

 

それは、

1、出来事(事実)

2、考えたこと

3、感情

4、自分がしたこと

5、身体の状態

です。

 

 

例を出して説明します。

たとえば、職場で上司に説教されてしまい、どんよりとした気持ちになってしまったとしましょう。

 

そんなときは、

1、上司から「〇〇」と説教される。←事実のみを書くのがポイント

2、やっぱり私はダメなんだ、仕事に向いていないんだと考えた

3、悲しい、絶望、不安

4、すみません、と謝った

5、身体が震えて、冷や汗が出た

といった感じで書きます。

 

 

この練習を重ねることで自分を客観的に見る力を鍛えることが出来ます

また、苦しみから一歩離れることができるため、先ほどの感情の渦自体は消えなくとも、それを離れたところから眺めることができるので、気持ちが楽になるというわけです。

人はふだん、主観的に生きています。つらいときに敢えて客観的に立ってみることで辛さを和らげることに繋がるのです。

 

本書にある方法は上記の内容ですが、私としては日記も効果的なのではないかと思います。手を動かして言葉を綴るだけでも意外と穏やかな気持ちになっていくものです。

 

おわりに

 

認知行動療法とは、堅苦しい名称とは裏腹に、意外とシンプルな内容だと思いました。決して浅いということではなく、「誰でも実践できるもの」というのが正直な印象です。

つらい時には、優しい人ほど独りで孤独に戦いがちです。そんな人たちがつらい思いを感じつづけるのは本当に悲しいことです。

 

この小さなブログが何人に読まれるかは分かりませんが、今何かがつらいと思っている人には是非認知行動療法を勉強してみてほしいと思います。そして、少しでも気持ちがほぐれてほしいなと思います。もちろん無理せず医療機関を受診することが最善だとは思いますが。

 

周りに頼ることは大事です。しかし、なかなかそれも難しいという方にとって「本」というものは平等に与えられた命綱。1000円ちょっとで救われるのなら、安いものです。これからずっと人生を共にする自分の心を大事にするための少しの出費だと思って、読んでみてください。

 

皆さんが豊かな生活を送れることを願って。

 

マンガでやさしくわかる認知行動療法

マンガでやさしくわかる認知行動療法

  • 作者:玉井 仁
  • 発売日: 2016/04/24
  • メディア: 単行本